【 禅語 / 一文字 】

禅語

禅思想を短い語句に凝縮したものが、いわゆる「禅語」といわれるもの。
禅語の解釈は、時に類似した語句において相反する解釈がされる場合もある。
茶道のお稽古で茶碗や茶杓の銘に使ったり、
茶席の掛軸やビジネスでのコミニュケーションツールとして活用してください。

【 雨 】(あめ)

《意味》
雨は自然現象の雨でもあるが、その雨は時に『観音経/かのんきょう』に法雨とたとえられる。法雨(ほうう)とは、仏や菩薩が迷える衆生を救うための慈悲の心である。
 

【 吽 】(うん)

《意味》
仏教では阿吽(あうん)息の出入りとして使われる。一切の教義は、皆この「吽/うん」字に収まる。
 

【 ⚪︎ 】(円相/えんそう)

《意味》
◯は「一円相」ともいい、宇宙の究極の姿を意味しています。森羅万象、宇宙全体の姿。世界の究極の形を最も簡潔に表現したものが円だというのです。
 

【 華 】(か)

《意味》
厳しい冬さを乗り越えて、光り輝く暖かな春到来を指す。心の華が開いて転迷開悟(てんめいかいご)という。
 

【 喝 】(かつ)

《意味》
日常何気なく過ごしておりますが、ふっと精神の緊張がゆるむときがあります。
そういう場合に一喝されるとによって、眠っていた精神をハッと呼び覚ます、忘れかけていた自己を取り戻す。
 

【 関 】(かん)

《意味》
『雲門の関』として有名な公案です。関所/関門/玄関、入り口のこと。人間は、人生を歩んでいく過程で、いろいろな関門を通過します。一度、雲門の関を通過してしまえば、東西南北と自由自在の境地である。
 

【 閑 】(かん)

《意味》
何物にもとらわれない、融通無碍の境地の人間のことで、決して「ひま」な人間のことではない。
 

【 虚 】(きょ)

《意味》
「虚」は何もないこと。空の状態。もと老荘思想において重視されたが、後に禅ではこれを「空」や「無」ろ同義に扱う。
 

【 玄 】(げん)

《意味》
奥深い道理、絶対的真理のこと。
 

【 心 】(こころ)

《意味》
求めても得られないけれども、大切な教えを伝える主体となる。珠光は、心を重んずることは大切だが、心を師とせず心の師となれと「心の文」の中で説いている。
 

【 拶 】(さつ)

《意味》
相手に逼ること。追及すること。「挨拶」とは本来、禅修行において師が弟子に対して問答を試み、その力の深浅をしることをいう。
 

【 慈 】(じ)

《意味》
慈しむ心のはたらきをいう。
 

【 寿 】(じゅ)

《意味》
命が長いという意味を表す文字であったが、のちに命の長いことを祝福する意味によういられるようになり、さらに慶事一般によういられる祝いの言葉となって、現在に至っている。
 

【 除 】(じょ)

《意味》
のぞく、とりはらうの意のほかに「清める」の意がある。12月31日を除夜というのは、旧年の夜を祓い清めて元旦を迎える意からである。
 

【 神 】(しん)

《意味》
天上の主宰者。万物の創造者。また人智では測れぬ玄妙なはたらきをなすもの。
 

【 真 】(しん)

《意味》
真理、真実、本当のこと。仏教では悟りによって得られた正しい道理をいう。
 

【 静 】(せい)

《意味》
不動でいること。落ち着いていること。茶席の一行物に用いられる語句には自然現象の穏やかさを示すものが多い。
 

【 滝 】(たき)

《意味》
太古の昔から美しい天然の音楽を今日に至るまで奏で続け、そして恐らくはこれから先も未来永劫奏で続ける。
 

【 的 】(てき)

《意味》
「的」は的中の的、つまり的にピタリと当たると言うことです。ピタリと的に当てるためには、日頃から訓練、努力が大切です。そうした努力の積み重ねがありはじめて、正確に射ることができます。
 

【 点 】(てん)

《意味》
点ける、感化する、変える、など付加される語によってさまざまな意味になる。「紅炉上一点の雪」赤く燃え盛る炉の上に舞い落ちる一片の雪を表す。
 

【 道 】(どう)

《意味》
宇宙を含むすべての存在が存在たらしめられている根源的な理のことを「道」という。よって何かに対して精通して極めれば必ず宇宙と一体となる。
 

【 咄 】(とつ)

《意味》
叱咤したり、驚いたり、嘆いたりする時の声。「喝」と同様に用いられることもある。
 

【 如 】(にょ)

《意味》
単独で用いられる場合は、あるがままの姿、真理のありのままの姿の意。何もはたらきかけることなく、言葉による表現にも至らない、そのままの姿。
 

【 念 】(ねん)

《意味》
心中に深くかみしめ、いつまでも心中に含んで考えること。
 

【 一 】(はじめ)

《意味》
「一」とは単なる数字ではなく、万物の始まりで、生まれまた帰る唯一絶対的なものを意味している。
 

【 普 】(ふ)

《意味》
普遍の普(ふ)、あまねくという意味です。真実は秘められた特別なものものではなく、私たち目の前に映る一切が真実であると言うこと。
 

【 眼 】(まなこ)

《意味》
一方に片寄った見方をせず、両者のよって立つ根本、中道を見て取る。
 

【 妙 】(みょう)

《意味》
この上ない心を表す「妙心」仏の最高の教えを表す「妙法」、優れたはたらきを表す「妙用」などの素晴らしさや最高の状態を表す。
 

【 無 】(む)

《意味》
いちばん簡単な一字「無」。簡単なようで、実はこの一字がまことに容易ならざるまの。「有」・「無」単純な対立的な見方では到底真実はつかめない。そういった対立的な二元論、差別感をバッサリと断ち切ったのが「無」なのです。
 

【 黙 】(もく)

《意味》
一言も発しないこと。最高の真理は言葉では表現できないから、無言を保つことこそが仏法の真髄のこの上ない説示になる。
 

【 夢 】(ゆめ)

《意味》
この世の一切の事象は、夢のごとく、泡のごとく、影のごとく、また一瞬にして消えるもの。大切なことは、しっかりと見つめることで、形あるものは必ず滅びる。しかし、滅びるものだからこそ、尊いともいえるのです。
 

【 露 】(ろ)

《意味》
「露」とは露出(ろしゅつ)の露、つまり「あらわれる」とか「むき出しになる」という意味。自分自身の生身の姿を赤裸々に出し、逃げも隠れもしない、いっさいをさらけ出す。
 

【 龍 】(りゅう)

《意味》
龍は想像上の動物であるが、麒麟・鳳凰・亀と共に四霊の一つ。雲を起こし雨を呼ぶといわれる。
 

【 了 】(りょう)

《意味》
動詞に付して「〜し終わる」の意味を作るのが一般的。単独で用いる場合、「理解する」「悟る」の意味になる。
 

chachamaru

chachamaru

[茶道]に出会って約30年。 200名以上の方を指導をした経験を活かし、 まだ茶道に出会ってない方にも茶道の良さを知って頂きたいとの思いです。

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