【 茶杓の銘 / 11月(霜月) 】

茶杓の銘

11月は霜月、霜降月、神楽月ともいわれ草木に
降り落ちた初霜が朝日にきらめく景色が趣き深い。
暦に上では初冬にあたりますが、まだ空は高く冴え渡り
吹く風が心地よく感じられ、冷気が心身ともに引き締めてくれます。
茶人の正月とも言われるほど大切な月で
「開炉」「口切り」など行事がある。

【 葦田鶴 】(あしたず)

葦の生える水辺にいるところから、鶴つるの別名。
 

【 葦鴨 】(あしがも)

カモ科の鳥。日本では冬鳥。雌は全体に茶色をしている。
 

【 一葉 】(いよう)

一枚の葉。特に連歌では柳・桐の葉を例える事が多い。
 

【 玄の子 】(いのこ)

亥の子は主に西日本で見られる行事「亥の子餅」を食べ、無病息災・家内安全や多産の猪にあやかり子孫繁栄を祈ります。
 

【 大原女 】(おおはらめ)

女子が薪を頭に載せて京の都で売ること。
 

【 開門 】(かいもん)

とざしてある門の扉を開くこと。
 

【 木守 】(きまもり)

翌年の豊作を祈って、果樹に一つだけとり残しておくこと。この時期、柿の木などでよく行う。
 

【 吉祥 】(きっしょう)

幸福や繁栄を意味する。めでたいこと、幸先のよいことなどにも用いられる。
 

【 玄猪 】(げんちょ)

亥いの子の祝いわいに同じ。
 

【 木枯し 】(こがらし)

秋の末から冬の初めにかけて吹く強く冷たい風。
 

【 小雪 】(こゆき)

二十四節気の一つ。11月22日ごろにあたる。寒さまだ深からず、雪が降るころ。
 

【 颯々 】(さつさつ)

風の吹く音や雨の降る音。
 

【 山居 】(さんきょ)

山に住むこと。その居所。
 

【 三夕 】(さんゆう/さんせき)

「秋の夕暮れ」を結びとした3首の名歌。

三夕の歌

◉寂蓮「さびしさは、其の色としもなかりけり、まき立つ山の秋の夕暮れ」
◉西行「心なき、身にもあはれはしられけり、鴫(しぎ)立つ沢の秋の夕暮れ」
◉藤原定家「見渡せば、花ももみぢもなかりけり、浦の苫屋の秋の夕暮れ」

 

【 敷松葉 】(しきまつば)

庭などに松の枯葉を敷くことで苔や木々の霜よけをすること。茶人の趣向でそえることもある。
 

【 祥風 】(しょうふう)

「祥」には、喜ばしいことの意味、喜ばしいことの前ぶれという意味がある。
 

【 霜柱 】(しもはしら)

地表面に群がって立ち並ぶ細い氷の柱。
 

【 霜枯 】(しもがれ)

草木などが霜のためにしぼみ枯れること。
 

【 霜夜 】(しもよ)

霜がおりる寒い夜。
 

【 秋霜 】(しゅうしょう)

秋の冷たい霜。白髪(しらが)などのたとえることがある。
 

【 松籟 】(しょうらい)

「籟」は、ひびきを意味し、松の木の枝先に吹く風。
 

【 短日 】(たんじつ)

日中の時間の短い冬の日。
 

【 千歳松 】(ちとせまつ)

松の木は寿命が長いことから、長寿のたとえとして使われる。
 

【 常盤 】(ときわ)

永久不変な岩の事を指し、転じて永久不変なことを指す。
 

【 初霜 】(はつしも)

その年の秋から冬にかけて最初に降りる霜のこと。
 

【 氷魚 】(ひうお)

アユの稚魚。体はほとんど半透明で、日本では秋から冬にかけて琵琶湖でとれるものが有名。
 

【 深山路 】(みやまじ)

深い山の中の道。
 

【 紅葉狩 】(もみじがり)

野山に出かけて秋の紅葉を楽しむこと。
 

【 山眠る 】(やまねむる)

冬の山の静まり返ったようす。
 

【 夕千鳥 】(ゆうちどり)

夕方に飛び立つ千鳥。
 

【 落葉 】(らくよう)

木々の葉が枝から離れ落ちること。散り落ちた葉。また、落ちてゆく木の葉。
 

【 立冬 】(りっとう)

二十四節気の一つ。立冬をもって冬の季節が始まる。
 

【 その他 】

【霜降月/しもふりづき】 【雪見月/ゆきみづき】
【神楽月/かぐらづき】【落柿/おちがき】
【冬構え/ふゆがまえ】【庭霜/にわしも】
【朽木/くちき】【山端/やまば】
【初時雨/はつしぐれ】【通い路/かよいじ】
【暦売/こよみうり】【木枯/こがらし】
【初氷/はつこおり】【寒月/かんげつ】
【田面/たづら】【嵯峨野/さがの】
 

chachamaru

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[茶道]に出会って約30年。 200名以上の方を指導をした経験を活かし、 まだ茶道に出会ってない方にも茶道の良さを知って頂きたいとの思いです。

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